当サイトは医学的な根拠(医師による意見・厚生労働省ホームページ・薬剤師による意見等)を示し、実際に自分自身が逆流性食道炎を治療した際の実体験に基づく情報だけをご紹介するように心がけておりますが、すべての方に同じように効果があるわけではありませんので、予めご了承いただければ幸いです。
風邪予防効果もあると言われているレモンですが、逆流性食道炎治療中はレモンは避けたほうが良いと言われています。
レモンは酸味が強く、胃酸分泌を増やし、逆流の原因になるためです。
ですが、逆流性食道炎で吐き気や胸焼けが辛い方の場合、「レモンを食べるとマシになる」という話もよく聞きます。本当のところはどうなのでしょうか。
今回は、逆流性食道炎とレモンの関係について、医学的根拠と実体験をもとに、詳しく解説いたします!
酸っぱいものがお好きな方や、レモンサワーやレモンティー、レモン水などを好んで飲んでいる方は、ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
Contents
逆流性食道炎治療中は、基本的にはレモンは避けたほうが無難
逆流性食道炎治療中は、基本的にはレモンは避けたほうが良いと言われています。
冒頭でもお伝えしたとおり、レモンは酸味が強く、胃酸分泌を増やし、逆流の原因になるためです。
胃酸分泌を増やしたり、胃に長くとどまって、逆流の原因になるので出来るだけ控えた方がいい食物
レモン、みかんなど柑橘系の果物や、トマト、イチゴなど酸っぱい果物
特に注意すべきレモンを使った飲み物は次のとおりです。
逆流性食道炎治療中に注意すべき飲み物1:レモンサワー
EXILEのAKIRAさんもレモンサワーを飲みすぎて逆流性食道炎になってしまったらしいですが、レモンサワーは逆流性食道炎治療中は避けたほうが良い飲み物の一つです。
レモンサワーには炭酸が含まれますが、炭酸を飲むと胃が膨れるため、より逆流しやすくなってしまいます。
また、アルコールを摂取すると、胃酸分泌を増やすだけでなく、逆流防止弁を緩めてしまうことがわかっています。
なおかつ、レモンサワーは冷たいので、逆流性食道炎には最悪の飲み物ということになります・・・
ビールや、コーラなど泡が出る飲み物は、胃がふくれて逆流の原因になります。(省略)
お酒、アルコールは、胃酸の分泌を増やすと同時に、逆流防止弁をゆるめることが分かっています。アルコールはできるだけ控えましょう。
逆流性食道炎治療中に注意すべき飲み物2:レモンティー
レモンサワーよりはいくらかマシですが、レモンティーも逆流性食道炎治療中は気をつけたほうが良い飲み物の一つです。
レモンティーにはカフェインが含まれるためです。
カフェインは、下部食道括約筋の力を弱めてしまうことがわかっています。つまり、より逆流しやすくなってしまうということですね。
もし『どうしても紅茶が飲みたい!』という場合は、レモンティーではなくミルクティーがおすすめです。
カフェインには、胃液の逆流の防御機構である、下部食道括約筋の力を弱めてしまう成分が含まれていることもわかっています。
ただし、逆流性食道炎の吐き気や胸焼けにレモン水が効果的な場合も
前項にて、逆流性食道炎治療中はレモンは避けたほうが良いとお伝えしました。
ですが、冒頭でもお話ししたとおり、逆流性食道炎で吐き気や胸焼けがある場合、レモンを摂取すると解消される場合もあるんです。
その証拠に、国立研究開発法人 国立がん研究センターの『吐き気・嘔吐がある方のお食事』においても、レモン水が勧められています。
レモン水や冷たい番茶等は、さっぱりしやすいです
逆流性食道炎の方でも、レモンをごく少量入れたレモン水なら飲むことができ、不快な症状が解消される可能性があります。
ただし、レモンを入れすぎると逆効果になってしまいますので、注意しましょう。
レモン水で吐き気や胸焼けが解消されるかも?というお話しをさせていただきましたが、このレモン水で胃酸分泌量のセルフチェックもできるんです。
簡単にできますので、ご興味がある方は試してみてはいかがでしょうか。(ただし、逆流性食道炎の症状がある場合は、レモン水でも症状がひどくなってしまう恐れがありますので、ご注意ください。)
準備
1、大さじに1杯のレモン果汁100%液をコップに入れ、水で3倍に薄める
2、夕食時に食事を食べながらレモン水を飲む。一口食べたら一口レモン水を飲む要領で。
判定
*食後2-3時間後に胃が重く、不快感を覚えた方
・・・・・胃酸の分泌はある程度十分と考えられます*食後2-3時間後、いつもよりスッキリした感じを覚えたり、空腹感を感じた方
・・・・・胃酸の分泌が足りないと思われます。
まとめ
逆流性食道炎治療中は、基本的にはレモンは避けたほうが無難です。レモンは酸味が強いため、胃酸分泌を増やし、逆流しやすくしてしまう恐れがあるためです。
特に、レモンサワーやレモンティーは、逆流性食道炎を悪化させる恐れのある炭酸やアルコール、カフェインも含むため、注意が必要です。
一方で、レモン水などを飲むと、逆流性食道炎の不快な胸焼けや吐き気が軽減するという人もいるようです。レモンもたくさん摂取してしまうとよくありませんが、少量でしたら、効果的に働く場合もあります。
基本的にはレモンは控えたほうが良いですが、もしレモンで症状が改善される場合は、ご自身の身体や医師と相談しつつ、量を加減しながら取り入れてみてはいかがでしょうか。